アフリカの人びとと社会は、COVID-19 感染症のパンデミックやウクライナ侵略などの人類共通の危機のために、新しい状況と困難に直面しています。今求められているのは、自らを高いところにおいて「救う」のでもなく、手前勝手な考えで利益を追うのでもなく、アフリカの課題と可能性を熟知したうえで、不透明さを増す時代の激動のなか、アフリカと肩を組むことではないでしょうか…
約40年前、北大の若手教授2名がザンビアを訪れ、彼らの帰国報告をもとに同国の獣医師育成教育設立支援を開始することが決断されました。本学が関連したザンビア大学への支援・交流は、JICA技協に始まり、科研費、教育支援GP、J-grid/AMED、SATREPSなど、途切れることなく継続されています。その間、地域の獣医学・感染症研究におけるザンビア大学卒業生のプレ…
1993年、日本政府は、ポスト冷戦期の新たな外交戦略を模索する中で、当時国際社会の関心が低下した「アフリカ開発」を敢えて取り上げ、アフリカ開発会議(TICAD)を開催しました。この試みは幅広い支持を得てTICADは定期的に開催され、今年8回目の開催を迎えるに至りました。コロナ感染拡大とロシアのウクライナ侵攻により、新たな国際秩序の到来が予感される中で、TIC…
ドロドロの土があっという間にパサパサの土に?古紙を微細化加工して得られる天然高分子(セルロース)粉体は、その吸水作用により、対象とする泥土の化学組成を問わず、泥土の流動性を即時に低下させることができます。MNGDプロジェクトでは、エチオピアの在来植物からセルロース成分を抽出して土質改良材を開発しようとしています。雨季はドロドロ、乾季はカチカチになる特殊土、現…
第4回 その1 「アフリカで土を問う」宮﨑 祐輔エチオピア地方部では、雨季に道路災害が発生する箇所でもほとんど対策工が行われていません。これを改善するために、道路災害を引き起こす土の性質を問う必要があります。MNGDプロジェクトを通して、エチオピアの地元住民、学生、研究者、道路庁職員などプロジェクト関係者と道路災害の現状と対策を議論してきました。今回の講座で…