サハラ砂漠の南縁であるサヘル地域に位置するニジェール共和国では、砂漠化(土地荒廃)の問題が深刻です。砂漠化の進行にともなって、農業生産の低迷や国民の生活レベルの低下、飢餓や貧困の蔓延、そして飢餓や貧困に起因する民族間紛争やテロの多発がみられ、住民の生活や生命までもが脅かされています。 大山修一教授は2000年にニジェール中南部の農村で調査を開始し、農村の人びとと生活しながら現地調査を継続しています。そのなかで、ハウサの農耕民がもつ砂漠化に対する環境認識や対応の仕方を明らかにし、その知見にもとづいて、2015年より国際協力プロジェクトを継続しています。
京都大学アフリカ地域研究資料センターでは、アフリカの真の姿を明らかにすべく現地調査・研究に取り組んでいます。その研究活動によって生み出される成果を社会に還元し、社会問題や環境問題などの解決に結びつけることを大きな目標としています。JICA(国際協力機構)やNGO、民間団体、およびアフリカ諸国の政府や自治体と協力をすることによって、現地の人々の視点にたって社会をよりよくするために努力を続けています。