髙村 泰雄
研究概要
■アフリカ関係(1988年~’98年)
ザンビア疎開林帯での焼畑農法チテメネ、タンザニア山間部の傾斜地農法ンゴロについて、農業生態学的視点から調査研究した。 1.チテメネ農法:戸別の焼畑規模、作付体系はじめ乾物の生産量/投入量比の調査をおこない、在来農法の地域適応性を評価した。この間、試験用チテメネを村人の協力を得て造成、シコクビエの品種間比較などをおこない、院生の大山修一はランドサット画像によるミオンボ植生の量的把握をおこなった。 2.ンゴロ農法:タンザニアソコイネ農業大学農学部、ムビンガ地域農業普及所、行政機関と協力して農学の複数分野の専門家とともに、その農法としての優位性の評価、地域農村社会のための改善計画策定に協力した。注)注)タンザニアミオンボ林帯の農業生態調査:JICA大学間研究協力支援事業1994-1997」 このプロジェクトの立ち上げおよび運営にセンター関係者とともに当たり、事業終結後の1999年、ソコイネ農業大学地域開発センター(SUA Centre for Sustainable Rural Development (SCSRD) Sokoine University of Agriculture) が設立された。
■アフリカ研究以前(1957年~1988年)
水田温度環境と水稲の生育に関する栽培学的研究。 畳表原料イグサの研究。わが国の暖地におけるサトウキビの乾物生産と飼料価の分析と評価。インドネシアなどサゴヤシ分布地域の現地調査をして熱帯資源作物としての有用性を広報した。経歴
出身地 大阪府(1934年9月1日 生)
1953年 大阪府立高津高等学校卒業
1957年 京都大学農学部農学科卒業
1960年 京都大学大学院農学研究科修士課程修了
1966年 京都大学大学院農学研究科博士課程単位取得退学
1978年 京都大学農学博士
1964年 国際稲作研究所(IRRI:在フィリピン)研究員
1966年 京都大学研修員(農学部)
1966年 京都大学助手(農学部)
1975年 京都大学助教授(農学部附属亜熱帯植物実験所)
1980年 文部省初等中等教育局教科書調査官(文部事務官:高校農業教科書担当)
1983年 岡山大学助教授(農学部)
1986年 岡山大学教授(農学部)
1988年 京都大学教授(アフリカ地域研究センター)
1990年 京都大学大学院農学研究科担当
1993年 京都大学大学院人間・環境学研究科担当
1996年 京都大学アフリカ地域研究資料センター長
1998年 定年退職 京都大学名誉教授
非常勤講師:京都府立大学、大阪府立大学、香川大学、島根大学、鳥取大学、三重大学、大阪外国語大学、くらしき作陽大学、近畿大学
客員教授:名城大学、放送大学
所属学会
日本作物学会会員(元)
日本熱帯農業学会会員 理事および副会長、会長
日本アフリカ学会会員(元)
日本熱帯生態学会員(元)
サゴヤシ学会会員
業績欄
著書
- 2010.主要生産国におけるサゴヤシ林の現状(1)インドネシアおよびマレーシア 『サゴヤシ』(24~32頁)サゴヤシ学会編著 京都大学学術出版会 390頁.
- 2010.チョゴリザへの道『カラコラム/花嫁の峰 チョゴリザ フィールド科学のパイオニアたち』第3章(61~81頁)京都大学学術出版会 265頁.
- 1998.アフリカ農業研究の諸問題 『アフリカ農業の諸問題』(315~356頁)重田真義共編 京都大学学術出版会 363頁.
- 1998.『旅の記録-山・作物研究・アフリカ-』農耕文化研究振興会 202頁. 1995.解題:農耕文化の変容と特性『アフリカと熱帯圏の農耕文化』(1~18頁)農耕文化研究振興会編 大明堂 181頁.
- 1993. アフリカの農業-現状と可能性『現代の農林水産業』(64~79頁)渡部忠世編 放送大学教育振興会 200頁.
- 1984.ボリビアの農耕と作物の分布 『農耕利用と作付体系』(236~247頁) 栗原浩教授定年退官記念出版会編 大明堂 269頁.
- 1976.植物目録 京都大学農学部亜熱帯植物実験所 (全57頁)
- 1972.21世紀における農業技術 『技術と社会 21世紀の設計3』(5~7頁) 西山卯三編 勁草書房 534頁.
- 1978年11月 京都大学学位論文 「水稲の生長に及ぼす水・地温の影響に関する研究」
文部省科学研究費による研究報告
- 1984.イグサの群落内微細気象に関する研究 文部省科学研究費報告『イグサの物質生産に関する研究:小合龍夫代表』(21-26頁)
- 1980.暖地におけるさとうきびの生育と飼料作物としての利用に関する研究 昭和53・54年度文部省科研報告( 1-32頁)
- 1980.Ancient Rice Grains Recovered from Ruins in Burma(Ⅱ) -A study on the alteration of cultivated rice Report of Kyoto Univ. Scientific Survey to India and Burma 1978/79. (pp.5~23)ed. Tadayo Watabe. Kyoto Univ. 渡部忠世らと共同執筆
- 1977.京都大学亜熱帯植物実験所における有用植物の生育相について『亜熱帯における作物栽培の現状と研究課題の探索』昭和51年度文部省科研報告 (35-44頁)
- 1976.フィリピンの主食作物栽培の歴史的背景 『アジア各国における主食作物の選択に関する比較検討』昭和50年度文部省科研報告 (18-22頁)
- 1975.人文地理学領域における作物選択と分布の地域性の研究-新大陸における灌漑農耕と作物-『作物生産に関する境界領域分野の総合的研究』昭和49年度文部省科研報告 ((22-~27頁))
- 1974.Agriculture and Cultivated Plants in Bolivia - A Preliminary Observation- A preliminary report of the Kyoto University Scientific Expedition to the Latin America, 1972-1973, Ⅱ.(pp 25~27). ed.Masatake Tanaka. Plant Germ-plasm Institute, Fac. of Agriculture, Kyoto Univ.
<アフリカ>
論説、研究会報告書、シンポジウム講演要旨
(本項記載の学会誌のうち熱帯農業は、日本熱帯農業学会HPより索引可能)- 2006. 総説 アフリカ農業の現状と発展への課題 -東・西アフリカでの農業、農村社会発展の支援協力から 近畿作育研究 51:7-12.
- 2002~2004.アフリカ地域持続的食料生産支援調査―ガーナ共和国 第1年次~第3年次報告書 編著 (社)国際農林業協力協会
- 2003.巻頭言 アフリカ農業の自立的で持続的な発展の道を求めて 農学国際協力 Vol.3:2-5. 名古屋大学農学国際教育協力研究センター
- 2003.特別記事 西アフリカ農業の現状と発展の可能性 -ナイジェリア、ガーナ- 近畿作育研究 48:65-70.
- 2003.Towards Sustainable Agriculture Development in Africa. Keynote Presentation. In Proceedings of the AICAD Seminar on Agriculture, Food and Water in Africa ‐Policy and Practice-(pp.14~15). ed. African Institute for Capacity Development(AICAD), Japan International Cooperation Agency(JICA)
- 1999.新たな作物の導入による在来農業の変容 -タンザニア、ザンビアの事例― 『発展途上諸国の農村開発』JCAS連携研究成果報告1.125-153. 国立民族学博物館
- 1998.アフリカ在来農業の変容と可能性 第20回海外問題シンポジウム「アフリカの農業農村整備」34-53.農業土木学会
- 1998.アフリカ農業の持続的発展を求めて-研究と研究協力のありかた- 特集:アフリカにおける農業開発協力のあり方 国際農林業協力Vol.No.4:27-38.
- 1997.熱帯アフリカ在来農業の変容 シンポジウム:熱帯地域における経済発展下の土地利用変貌 熱帯農業41:111-114.
- 1996.東アフリカの在来農業の現状と変容 シンポジウム「アフリカにおける農業生産の現状」7-13.日本学術会議 農学研究連絡委員会
- 1996.東アフリカにおける在来農業システムとその変容-タンザニア、ザンビアの事例- 特集:熱帯におけるFarming System の諸問題 国際農林業協力Vol.19. No.2:12-18.
- 1996.研究情報 熱帯アフリカの在来農業と食用作物 日作紀65:555-561.
- 1996.研究情報 熱帯アフリカの土壌、稲作と農業研究の課題 日作紀65:726-736.
- 1993.ミオンボ林のひとと農業 遺伝47. No.11: 4-5.
- 1989.デンプン作物の立場から シンポジウム『21世紀の食卓を考える』 熱帯農業33:197-202.
参考報告書
- 2003. SUA Method Concept and Case Studies
SUA Center for Sustainable Rural Deveropment( SCSRD) Sokoine University of Agriculsure and Japan International Cooperation Agency. Pp181. - 1998. Integrated Agro-ecological Research of the Miombo Woodklannds in Tanzanial. Final Report. Faculty of Agriculture, Sokoine University of Agriculsure, Center for African Area Studies, Kyoto University and JICA.pp.413
- 1997. タンザニア国 ソコイネ農業大学地域開発センタ- 基礎調査団報告書 国際協力事業団社会開発協力部 (151頁)
論文
- 2001. Agrarian Changes and Cooping Strategies for Subsistence of Bemba. Shifting Cultivators in Northern Zambia in the Mid-1990’s. Jpn.J.Trop.Agr. 45:84-97. (with Oyama,S.)
- 1999. How to integrate conventional and new cropping systems in African Agriculture: Case studies in Tanzania and Zambia. In Proc. Intl. Symposium “World Food Security and Crop Production Technologies for Tomorrow” (p105-108) (with Oyama,S.)
- 1998. Sugarcane Production, Processing and Marketing in Tanzania. ASM 19:1-41.(with A.J.P.Tarimo.)
- 1995. 資料 タンザニアにおけるサイザル生産の現状と問題点 熱帯農業39:110-115.共著 D.N.キマロ、B.M.ムサニャ
- 1994. Review of Sisal Production and Research in Tanzania. ASM 15:227-247. (with D.N.Kimaro, B.M.Msanya)
- 1991. 熱帯アフリカ農業の生産持続性-ザンビアの焼畑 近畿作育研究36:40~45.共著 荒木 茂
学会発表講演要旨
- 2007.アフリカ人造り拠点(AICAD)プロジェクトの成果と課題 熱帯農業51(別2):101~102.
- 2006.アフリカ地域持続的食料生産支援調査結果報告 ガ―ナ共和国北部州における作物生産性向上にかかる問題と今後の課題①.熱帯農業50(別1):59~60.共著 米山正博ほか
- 2006.アフリカ地域持続的食料生産支援調査結果報告 ガーナ共和国北部州における作物生産性向上にかかる問題と今後の課題②.熱帯農業50(別1):61~62.共著 米山正博ほか
- 1997.タンザニア、ミオンボ・ウッドランドにおける農業生態の総合研究 3.ンゴロ農法の総合的評価にむけて 熱帯農業41(別1):77-78.共著 掛谷 誠、角田 学、A.J.P.タリモ
- 1996.タンザニア、ミオンボ・ウッドランドにおける農業生態の総合研究 2.土壌保全効果の評価 熱帯農業40(別2):7-8.共著 小林慎太郎、 角田 学
- 1995.チテメネ耕作の農業生態学的研究 1.耕作期間の作物の総乾物生産量の試算 熱帯農業39(別2):49-50.共著 荒木 茂、杉山裕子
- 1995.タンザニア、ミオンボ・ウッドランドにおける農業生態の総合研究 1.研究協力の実施計画とその進行状況について 熱帯農業39(別2):51-52.共著 荒木 茂、伊谷樹一、A.J.P.タリモ
- 1992. 熱帯アフリカ農業の生産持続性について-タンザニアにおける農業の地域性と問題点-熱帯農業36.別2.20~21. 共著 荒木 茂ほか
- 1991.熱帯アフリカ農業の生産持続性について-東部ザイールの焼畑農業-熱帯農業35.別1.48~49.共著 塙 良星
- 1990.カラハリ砂漠における狩猟採集民の定住化と在来植物の利用 熱帯農業34.別1.32~33.共著 田中二郎
- 1990.ザンビア国のトウモロコシ栽培と焼畑-チテメネ・システム-の現状.熱帯農業34.別1.34~35.共著 掛谷 誠ほか
<作物学会および熱帯農業学会関係論文>
日本作物学会
本項の学会誌略号 日作紀⇒『日本作物学会紀事』(日本作物学会HPより索引可能)近作育報⇒『近畿作物・育種談話会報』
≪水稲の生長と栽培ほか≫
1950年代には日本各地でイネを台風や虫害回避のために従来より早く田植する「早期栽培」が普及し、栽培期間の気温、灌漑水・土壌温度の変域が変わったため、とくに水・土壌温度がイネの生育に及ぼす影響について研究した。その後メッキ工場廃液による水田の汚染がイネの生育・収量に及ぼす影響、ことなる栽培条件下で発達するイネ群落構造と個体生長の関係、などについて研究した。またフィリピン国際稲研究所で熱帯水田温度環境推移の実態を明らかにした。
- 1997.東アフリカの在来農業とその変容に関する研究 2.タンザニアの焼畑におけるシコクビエの生長と収量性.日作紀66(別1):64-65.荒木 茂、上野直人と共著
- 1989.Growth Response of Rice(Oryza sativa L.) to Drought. 1. Varietal difference in growth rate, nitrogen uptake and tillering habit at vegetative stage. Jap.Jour.Crop Sci.58:740-747.with Ichwantoari, T.Ogo & M.Tsuchiya.
- 1988. Varietal difference of water use behavior in rice plants. 『日本作物学会中国支部研究収録』29:10-11. with Ichwantoari, M.Tsuchiya,Y.Ohno
- 1988. インドネシア西ジャワ州における栽培稲の生育および生産特性.『日本作物学会中国支部研究収録』29:12-13.江原宏、土屋幹夫、S.ソラフデインと共著
- 1988.分げつ期土壌水分処理に対する稲品種の反応.日作紀57(別1):187-188.イワントアリ、土屋幹夫、小合龍夫と共著
- 1983.灌水量の差が陸稲、グレインソルガム、サトウキビの蒸散特性と乾物生長に及ぼす影響(2) 日作紀 52(別1):112-113.
- 1982.灌水量の差が陸稲、グレインソルガム、サトウキビの蒸散特性と乾物生長に及ぼす影響 日作紀51(別1):117-118.
- 1978.栽植密度を異にする水稲の分けつ次別生長について.近作育報 23 :13―17. 渡部忠世と共著
- 1976.窒素施用量が水稲の葉の形態形成におよぼす影響. 近作育報 21:1-6. 鳥越洋一と共著
- 1976.栽培時期を異にする水稲の分けつ次別生長について.近作育報21 :19-24.
- 1975.水稲の個体生長と群落構造 第2報 直播水稲の生産構造と葉中N%の推移. 日作紀44 (別2):13-14.
- 1974.農耕様式と作物の選択に関する事例的研究 第1報 Bolivia の栽培作物の地域性について 日作紀43(別1):35-36. 渡部忠世と共著
- 1974.水稲の個体生長と群落構造 第1報 生産構造と葉中N含量との関係.日作紀43(別2): 23-24.
- 1973. 水稲の主稈出葉と生育との関連に関する考察.日作紀42(別2):23-24.
- 1973. 土壌中の過剰重金属によるイネの生育障害に関する考察-銅・亜鉛の相互作用について-. 近作育報18:13-16. 田中耕司と共著
- 1971.土壌中の過剰重金属(銅、ニッケル、亜鉛など)によるイネの生育障害に関する考察. 日作紀40(別2):133-134.
- 1969. 水稲品種の土壌温度反応差-光合成能力を中心として- 近作育報14:55-59. 長谷川 浩、長谷川 史郎と共著
- 1966.フィリピンにおける水田温度環境と水稲生育に関する調査.(講演要旨)日作紀35:266.
- 1961.土壌温度が作物の生育に及ぼす影響 第3.報 水稲の出葉速度と土壌温度との関係. 第8.報 水稲体の部位温度と出葉速度との関係.日作紀29:195-198. 竹内史郎、長谷川 浩と共著
岡山大学農学部作物研究室は、当時、伝統的生産物「備後表」の原材料「イグサ」の生理、生態学的研究および品質性状に関する研究をすすめており、その集大成のための実験研究に協力した。ただしその後、中国地方でのイグサ栽培はほとんど見られなくなった。
- 1985.イグサの内部形態と物理的性状の関係.日作紀54(別1): 232-233. 小合龍夫、土屋幹夫、 渡辺和洋と共著
- 1985.イグサ原草の品種・茎長・部位別の物理的性状.日作紀54(別2):208-209. 小合龍夫、土屋幹夫、三宅浩之と共著
- 1985.イグサの生育型に関する研究 第3報 生育各期の栽培窒素濃度が「長い」生産に及ぼす影響.日作紀54: 359-364. 小合龍夫、土屋幹夫、三垣雅宏と共著
- 1984.イグサの生産過程の解析 第3報「先刈」以後の群落内微細気象の推移.日作紀53:519-525.小合龍夫、土屋幹夫、望月利英と共著
日本熱帯農業学会
本項の学会誌略号 熱帯農業(Jpn.J.Trop.Agr.)⇒『日本熱帯農業学会 熱帯農業』誌.(日本熱帯農業学会HPより索引可能)≪サトウキビ≫
本州最南端の串本町在 京都大学亜熱帯植物実験所(現フィールド科学教育センター 紀伊大島実験所)は温暖帯の南限に位置し、サトウキビ栽培が可能と考えて、催芽苗の早期植えによる生産力評価を試みた。その後岡山では生育型のことなる品種の生長比較もおこない、暖地におけるサトウキビの糖収量性、および飼料作物としての有効性、を明らかにした。
- 1994.Growth and Dry Matter Pr oductivity of Sugar Cane in Warm Temperate Zone of Japan 4. Effect of air temperature on young plant growth and photosynthetic rate at the active-tillering stage and late growth stage. Jpn.J.Trop.Agr.38:335-342.with H.Ehara & M.Tsuchiya.
- 1994.Growth and Dry Matter Productivity of Sugar Cane in Warm Temperate Zone of Japan 3.Type of sugar cane suitable for forage production. Jpn.J.Trop.Agr.38:51-58.with H.Ehara & M.Tsuchiya.
- 1988. サトウキビの物質生産に関する基礎研究『日本作物学会中国支部研究収録』29:54-55. 江原 宏、土屋幹夫と共著
- 1988.育苗条件がサトウキビの生長および収量におよぼす影響『日本作物学会中国支部研究収録』29:56-57.越智三義、大野康雄と共著
- 1986.Growth and Dry Matter Productivity of Sugar Cane in Warm Temperate Zone of Japan 2. Evaluation of Dry Matter Digestibility of Sugar Cane. Jpn.J.Trop.Agr.30:257-263.with H.Nakano.
- 1985.Evaluation of Digestible Dry Matter Production of Sugar Cane in Warm Temperate Zone of Japan. Proc. Intl. Grassland Congress ⅩⅤ: 1031-1033. with H.Nakano.
- 1984.わが国の暖地におけるサトウキビの生長と乾物生産力について 第1報 植付け時期、 栽培方法と収量諸形質について 熱帯農業28:101-107.渡部忠世と共著
- 1981.Growth and Dry Matter Productivity of Sugar Cane in Warm Temperate Zone of Japan JARQ Vol.15.No.1:1-6.with T.Watabe.
サゴヤシ学会
(一部は日本熱帯農業学会)サゴヤシはデンプンを幹に蓄える木本植物で、インドネシア、ニューギニアはじめ太平洋の熱帯島嶼部に分布する。熱帯地方で一般作物の生育が困難な沿岸部地域で生育可能な食用作物として注目され、日本熱帯農業学会は研究部会を設けて、1970年代後半よりその植物生態学的研究を開始した。以後約30年、半栽培植物サゴヤシについて多くの研究が蓄積された。この間、現地調査を通じて研究の必要性を広報しつつ研究支援をおこない、またインドネシアからタンザニアへの移植試験をおこなった。
- 2008.サゴヤシの開発利用と国際研究協力支援の18年-京都大学サゴヤシ研究基金の活動報告- SAGO PALM 16:40-42.(第17回サゴヤシ学会講演会要旨)
- 2007.Introduction of Sago Palm Seeds and Seedlings into Tanzania. Proc. 9th Intl. SAGO Symposium:p.30. withH.Ehara, H.Naito, A.J.P.Trimo & M.H.Bintoro (at OrmocCity , Leyte,Philippines)
- 2006.Introduction of Sago Palm Seeds and Seedlings into Tanzania. SAGO PALM 14:65-71. with H.Ehara, H.Naito, A.J.P.Trimo & M.H.Bintoro
- 2006. タンザニアのビニールハウス内で生育するサゴヤシ幼植物の受光日射量-色素フィルムを用いた測定 SAGO PALM 14:72-75 内藤 整、江原 宏、A.J.P.Trimoと共著
- 2006.日本におけるサゴヤシ研究小史―サゴヤシ・サゴ文化研究会の発足まで(第15回サゴヤシ学会講演会要旨集:33-36)
- 2005.Sago Palm (Metroxylon sagu Rottb.) Cultivation Trial in Tanzania, Africa. Proc. 8th Intl. SAGO Symposium: 123-134.with A.J.P.Trimo, H.Ehara, H.Naito, & M.H.Bintoro.
- 2002. 総説 21世紀の作物 サゴヤシ 環境管理Vol.38:841-847.(社)産業環境管理協会刊
- 2002. Introducing the Sago Palm (Metroxylon sagu L.) to Tanzania. In New Frontiers of Sago Palm Studies. Proc. Intl. Symposium on SAGO (SAGO 2001):69-74. With A.Tarimo, H.Runkulatile & K.Osozawa. Universal Academy Press,INC.-Tokyo,Japan
- 2002. The background and Process of Introducing Sago Palms to Tanazania. In New Frontiers of Sago Palm Studies. Proc. Intl. Symposium on SAGO (SAGO 2001): 293-296. with A.Tarimo. Universal Academy Press,INC.-Tokyo,Japan
- 1995.サゴヤシ利用の栽培学的課題 -他地域への導入の可能性をめぐって- SAGO PALM 3:26-32.
- 1994.21世紀の作物サゴヤシ ミニレビュー 澱粉資源植物サゴヤシの現状と将来性.日本農芸化学会誌68: 830-832.
- 1991.東南アジアにおける木本性デンプン(サゴ)利用の現状とサゴヤシの分類再考. 熱帯農業 35(別1): 20-21.
- 1990.The Varietal Diversity of Sago Palm and its Importance for Development as a Genetic Resource. Proc. 4th Intl. SAGO Symposium: pp.46-50. (at Kuchin,Sarawaku,Malaysia.
- 1990.情報 サゴヤシ研究の現状と問題点. 熱帯農業34:51-58.
- 1989.サゴヤシ(Metroxylon spp.) の分布と利用の状況2.インドネシア ジャワ島西部・セラム島 熱帯農業33(別2):50-51.堀米隆男と共著
- 1985.南スラウエシにおけるサゴヤシの生態とその栽培・利用状況 日本熱帯農業学会第58回講演会要旨:4-5.湯田英二、渡辺和洋、江原 宏ほかと共著
- 1985.サゴヤシの生物資源としての有用性について. 日本熱帯農業学会第58回講演会要旨:20-21.湯田英二と共著
- 1985.サゴヤシ(Metroxylon spp.)の分布と利用の状況 1.インドネシア アンボン島、スラウェシ島北部 日本熱帯農業学会第57回講演会要旨:66-67.湯田英二と共著
- 1984. サゴヤシの開発利用についての専門家会議に出席して 農耕の技術 7:115-120.農耕文化研究振興会
- 1979.サゴヤシの栽培と収穫・調整 熱帯農業23:130-136.佐藤孝、山口禎と共著
書評、図書紹介
- 2006.『国際協力への発想』廣瀬昌平 農林統計協会刊 日本作物学会紀事
- 1996.『熱帯農学』北村貞太郎ほか編 朝倉書店刊 農林水産省図書資料月報 47巻9号:264.
- 1987. マレー半島における稲作の展開とその地域性 Rice in Malaya A study in Historical Geography by R.D.Hill. 東南アジア研究 :25:151-160.
- 1979.米国科学アカデミー特別委員会編『21世紀の熱帯植物資源』吉田よしこ・吉田昌一訳 農耕の技術2:89-91 農耕の技術研究会
- 1968.A Book Review of “Glutinous Rice in Thailand” by Dr.T.Watabe. Japan Agriculture Research Quarterly Vol.3:38-39. Ministry of Agriculture and Forestry.
図鑑、事典類
- 2010.日本作物学会編「作物学用語事典」 農文協
- ゴム・樹脂料作物(パラゴム、サポジラ、グッタペルカほか):296-297.
- 染料作物(アイ、ベニバナ、サフラン、ウコン):298-299.
- 嗜好料作物(3)(コーヒー、カカオ、マテチャ):304-305.
- 香辛料作物(1)(コショウ、トウガラシ、シナモンほか):308-309.
- 香辛料作物(2)(オールスパイス、ナツメグ、タマリンドほか):310-311.
- 香辛料・芳香油料作物(バニラ、ジャスミン、ハッカ、クローブほか):312-313.
- 1989. 松尾孝監修「植物遺伝資源集成4」 講談社
- サトウヤシ 1318.
- サゴヤシ 1330-1331.
その他(受賞・学外委員・社会活動等)
日本熱帯農業学会磯永吉賞(1998年)
(独法)日本国際協力機構 緒方賞(2004年)
日本学術振興会 熱帯生物資源研究基金運営委員および委員長
日本学術会議地域農学研究委員会委員
(社)国際協力事業団 アフリカ人づくりプロジェクト国内支援委員長(2001年~‘06年)
(社)国際農林業協力協会「アフリカ地域持続的食料生産支援調査検討委員会」座長(2002年~‘05年)
一般社団法人 京都大学学士山岳会会員 会長(1993年~‘97年)